杜と図書館の都仙台を願って

 本屋さんで立ち読みして迫い立てられた経験は、もう二昔前のことであったかもしれません。このごろはそんなことはないようです。本は私たちの心の友ですから、いつも手元にあり、いつでも頁をめくることができればこれ程の幸せはありません。もちろんいつでも本屋さんから買い揃えることができるのなら、それはそれでよいわけです。しかし立ち読みが許され、借りてきて読み、返しに行ってまた別の本を借りることができるのが図書館です。私が図書館に行くのは子供連と連れ立ってです。私がかつて図書館から借りて読んだ「風と共に去りぬ」を、いま高校生の娘が市民図書館から借りて、夢中になっている姿に名作の超時代性を感じます。
 子供達が私を図書館に誘うわけは、私に車を運転させるためです。歩いてすぐの図書館を望んでもう何十年にもなります。
 さて平成17年は、私達の仙台にとってもまさに新時代のスタートの年です。言うまでもなく、三期続いた藤井市政から新しい市長梅原市政としてであります。高度情報化、国際化、高齢化等々多彩な呼び名のこれからの仙台市、そして第二国土軸の中枢として首都機能すら期待されている仙台市は、二十一世紀を迎えて着実な歩みを進めています。そして市民は自らの街が潤いに満ち、心豊かな日々を過ごせる環境を強く求めています。言い換えれぱ経済の発展と共に、精神文化の向上と満足のための施策を郁市行政最大の柱として期待しているのです。だから市民の生涯教育をはじめ文化的コミュニティの場としての図書館の使命は、飛躍的に増大してきております。仙台市の図書館整備基本計画は、一中央館、五地区館、五分館、十三分室、加えて移動図書館、小規模分室によるサービス網構築を目指しています。仙台市の全力を挙げての早期実現を望みます。杜の都仙台が、図書館の都として世界に評価される日の一日も早いことを、仙台市新時代の幕明けにあたって願うものであります。